心ごと

カウンセラーと精神科医の違いって?【カウンセリングのほうが苦しい】

 

カウンセラーと精神科医、どちらも心を扱う仕事だけど、いまいち違いがわかりにくいですよね。ここでは、カウンセラーと精神科医の違いについて根本的なところからお話して、カウンセリングの強み、弱みについても触れていきたいと思います。

 

診断か見立てか

一番大きな違いはここかと思います。精神科医は診断ができますが、心理士はできません。また、診断ができるということは、精神科医は投薬もできます。

 

そのかわり、心理士はどうしてその症状が出たのか、今後どうなるといいのか、といったように、現在だけでなく、過去から未来、また生物学的・社会的な観点からもその症状を考え、今後の対応を見立てます。

 

生物学的な見方か、心理的な見方か

精神科医はお医者さんなので、対症療法的に解決を図ります。薬の効果でいま出ている症状をバッと取っちゃう。

 

例えば、過去になにか受け入れられない体験があって、それが原因となってうつ症状がでていて苦しいのなら、過去のことは置いといて、もう今すぐうつ症状薬でとっちゃえばいいじゃん!って考え方。治療モデルともいいます。

 

症状を簡単にとってほしいっていう人には治療モデルでの対応が合っています。

風邪で病院に来ているのに、お医者さんに生い立ち・家系図・最近の生活とかじっくり一時間くらいかけて聞かれてもイヤじゃないですか?

「いや、そんなまわりくどい治療いらんからはやく薬くれ~~~~!」ってなりますよね。

 

ただ、心理学はそのまわりくどい考え方をします。現在出ている症状よりかは、クライエントの悩みやモヤモヤについてじっくりと考え、人格を再構成したり、「まあ、こんな自分でもいいか」みたいなあきらめをもってもらったり。

人格が根本的に変わることによって、症状も自然ととれるよ!っていう考え方です。

 

それぞれ、考え方やアプローチの仕方が根本的に違うことがわかりますね。どちらか一つということはなく、例えばうつ症状がひどい場合は、症状を抑えるための薬をもらいに精神科に通い、カウンセリングはクリニックで、ということもよくあります。

それでは、カウンセリングのメリット・デメリットについてもう少し詳しく見ていきましょう。

 

カウンセリングのメリット 

成長できる

医学の治療モデルに対して、心理学は成長モデルと呼ばれています。

症状や問題をなくすことに伴って、クライエント自身が根本的に変わるので、同じ失敗を繰り返しにくくなります。

 

例えば、強迫性障害の症状を薬で抑えても薬がなくなれば再発してしまう可能性は大いにあります。しかし、カウンセリング(ここでは認知行動療法)をすることで、再発の可能性を薬だけの場合よりも抑えることができます。

 

また、重い症状をもっていない、健康な人でもカウンセリングやコーチングを受けることで、今までよりも生きやすくなることはよくあります。むしろ、健康な人ほどカウンセラーからの少しの後押しで大きく前進していきます。

 

人生を見つめ直す機会となる

カウンセリングの頻度は週一回か隔週が多いです。それだけ、時間をとってじっくり自分のことを考えることってなかなかないし、さらにその場に一緒に考えてくれる人もいるとなると、こんなに非日常で、特別な場所は他に無いですよね。

 

考えることはとてもエネルギーをつかうので、ふだん私達の脳は無意識のうちに考えないようにしています。考える時間をとること、一緒に考えてくれる人と一緒に考えることは人生でおおきな経験になると思います。

http://www.t-rach.com/entry/2019/05/14/153507

 

デメリット 

防衛機制をはずすことになるかもしれない

防衛機制とは、自分の心をショックから守るための自動ガード機能みたいなもの。例えば、ショックなことを無意識に忘れたり、自分とは関係ないことと思い込んだり。

 

防衛機制があることで自分を守っていたのに、それをなくすことでおおきなダメージを受けることが可能性として考えられます。

今まで考えないようにしていたことを考えさせる、向き合わせること。そういう意味ではカウンセリングはとても厳しいものです。

 

しかし、カウンセリングに来るということは、たとえ苦しくても今の自分を変えたいと思えたということ。その決断はとても勇気のある一歩です。

 

知らなければ、向き合わなければ幸せでいれた状態から、知ってしまう、向き合ってしまうことで不幸になることもある。でも、そこから見える景色は元の状態からは見えなかったものだと思います。

カウンセリングは、不健康な幸せを健康な不幸せにするものかもしれません。